最優秀作文

第11回夢みるこどもキャンペーン
  「わたしのかなえたい夢」最優秀作文

海上保安官は海のプロ

熊本県 碩台小学校5年 田口 悠介


 茶色くにごり、まだ波が高い海で行方不明の人を探す赤いボートに乗った海上保安官達。この人達のようになるのが、ぼくの夢です。
スマトラ地しん、そしてその後の大津波が起こった時、ぼくはマレーシアのペナン島にいました。津波がきた時にはたまたま海にいなかったので、ぼく達はひ害にあうことはありませんでした。ぼくがとまっていたホテルの近くの海岸が、ペナン島で一番大変なひ害を受けていました。
朝、町に出かけていたぼく達が帰りに見たものは、道にあがった漁船、こわれた車、こわれた道、こわれた家、高台にひなんしている人達でした。空にはヘリコプター、海には行方不明の人を探す海上保安庁の船、道路はけが人を運ぶ救急車が次から次に通り、大さわぎになっていて、大変なことが起きたんだということがわかりました。
「海猿」これは、ぼくが大好きな本です。海で救助活動をしたり、海の安全を守る海上保安官の物語です。この本と出会ってから、ぼくは将来海上保安官になろうと決めています。
ペナン島で、高い波の中、小さな船で救助しているすがたを見て、そして日本に帰ってからいろいろな国の救助隊員がひ災者を助けているすがたをテレビで見て、大変だけどとても大事な仕事だなあと思い、なりたいという気持ちがますます強くなってきています。
今、インターネットや本でどうやったら海上保安官になれるのか調べたりしています。今のぼくができる事は、海上保安大学に行けるように学校で勉強したり部活動などで体をきたえることなので、しっかりがんばりたいと思います。
これから先、今回のような津波や事故があってはならないけれど、もしもの時にはたくさんの人を助けられるような海上保安官になるのがぼくの夢です。




世界の人とひとつかまの飯を食う

福岡県 筑紫女学園中学校1年 ラフマン・シャハナ


 日本には古くから『ひとつかまの飯を食う』という慣用句がある。生活を共にし、親しく暮らすという意味だ。しかし、私にとってもう一つの意味がある。
 今年の夏、親が生まれ育ったバングラデシュに帰った。そこでは逃れることのできない問題がある。食事だ。幼いころから日本料理も食べてきたため、辛いものが苦手だ。だから、行ったときにはいつも別に作ってある。日本にいてもこの問題は同じ。私が「辛い」と文句を言わないように、いつも母は気を使う。そして、イスラム教の私は豚肉を食べてはいけないので、日本人と同じ食事をすることはムリ。近ごろは、いろんな食べ物に豚肉や豚のエキスが使われていることに気付き、買う前に必ず原材料を見ている。小学校の給食の時は、毎日、豚を使っているおかずのかわりに何か持って行った。
はっきり言うと、この生活はイヤになる。好きな食べ物を食べれないから。宗教はしょうがないけど、辛いとかの問題で、みんなと違う食事をするこの気持ち。できることなら、友達とも、豚肉の入っていない料理を食べたい。その時いつも思う。なんで、同じ料理を食べることができないのかと。
 私の夢は、実現しにくい夢だ。人には好き嫌いがある。また、宗教などで食べ物を制限される。宗教も大切なものだけに、破るなんてできない。紛争があっているところは、充分に栄養がとれない。家族で食事をしたことがない子もいる。そんな心配のいらない鍋で、温かい食事をしたい。
ひとつかまの飯を食う。これは民族・人種・国境を越え、世界の人々といっしょに食べることだと思う。これこそ、親しくなるという意味だと思う。この夢は、私の将来の夢ではない。みんなの想いが一つになってこそ、かなえられる。この夏、私が強く感じた夢だ。