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10年ぶりにこの地にやってきた。何も変わっていない。新鮮な空気、冷たい水、人々の優しさ。どれも懐かしさでいっぱいだ。まるで母親の胎内に戻ったような温かい居心地の良さを感じた。周囲を見渡すと360度連なった阿蘇外輪山。神の両手に包まれ、守られている気さえした。 地元の人々は総出でこの上もない手料理と笑顔で歓迎してくれた。こんなにも「人」は「人」に優しくできるものなのだろうか。競争社会に少し疲れていた私は強い衝撃を受けた。人は「もの」では感動しない。そこに、人の「純粋な魂」が含まれていて初めて感銘を受けるのだ。 10年前、2泊3日滞在した幼い私たちでさえ別れ際に大声で泣いた。瞬時にこの地の優しさの中に同化してしまったのだ。別れがとても辛かった。今でも、当時のホームスティ家族のことは忘れていない。今ここにこうして私と同じ経験をしたこどもたちがいる。おそらく一生、この大自然と人々の交流を忘れないだろう。 何かにつまずいたらまた、ここにくればいい。何かに悩んだら、またこの地が答えを出してくる。そんな気がした。阿蘇は私の故郷に既になっていた。そして初心に戻れそうな気がした。確かアグネスさんも同じことを言っておられた。自分の生き方に悩んでいたとき、母の故郷である中国の奥地の村に戻ったとき、絶大なる歓迎を受け、「帰ってきたツバメ」を村全体で熱唱してくれた、と。勇気をもらい自分の果たすべき役割を再確認した、と。そこに自分の原点はあるのだ、と。私も同じ心境だ。 こども会議も早11年。この節目に阿蘇に帰って来られたことに感謝している。また、新たな原動力を皆さんから頂いた気がする。この感動を多くのこどもたちに広げていくことが、私たちの役目だと思っている。紆余曲折がありながらも、私たちは前進していく決意を得ることができた。阿蘇のみなさん、本当にありがとう。 |
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